フィンランドという国の名前は、キシリトールガムのCMで、すっかり
お馴染みになりましたが、それ以前は、冬のスキー競技の
|
TV中継でしか 見たことがありませんでした。 (地理が苦手な私だけかも^^;)
|
日本とは、ロシアをへだててお隣りの国。 |
ロシアがあまりに大きすぎて 感じませんが、フィンランドは、もっとも近いヨーロッパの国なんです。 |
国名 フィンランド共和国 首都 ヘルシンキ国土面積 約33.7万平方キロメ−トル(日本の90%) |
人口 約510万人(日本の5%弱) 物価 コーヒー一杯200円 ミルク1リットル125円
牛肉1キロ1,500円 |
大学卒の初任給 27万5干円 生活水準 高度先進国型 食費20% 嗜好品4% 光熱費18%
|
レジャサーピス分野 40% 住宅の平均的広さ 70平米 一人あたりのスペース 27平米 借家住まい30%
|
別荘25万戸(すごっ!) 直接税 地方税 15〜18% 所得税 累進課税 課税所得の最高80%
間接税16% |
(主として売上税) 各種の支払い金を含めた総税率は36〜38%ととても高いけど、昔、地理で習った「ゆりかごから墓場まで |
の高福祉国家なんです。 |
税金が高い分、社会保障の充実ぶりはみごとです。 |
●女性の権利を大切にする国 |
フィンランドは、男女平等という概念を世界に先駆けて確立した国です。 |
個人の権利をそれぞれのものとして確保し、仕事においても家庭においても個人の権利は守られています。 |
ニュージーランドについ で、世界で2番目に、婦人参政権(1907年)を認めた国です。 |
女性の政治への関心は非常に高く、投票率は80%を超えます。 |
●女性の社会進出を助けるさまざまな制度 |
フィンランドでは、女性の社会進出を支える政策を、他国に比べ早期に導入しています。 |
したがって、女性の40〜50%がパート労働をしているスウェーデンやノルウェーと違って、フィンランドの女性パート労働者は |
わずか10%ほどです。 |
7歳以下の子供を持つ女性でも4分の3がフルタイムで労働に参加しています。 |
●保育所・託児所 |
これは出産と育児手当という社会保障があり、さらに小学校入学前の利用者本位の「柔軟性のある託児施設」が地方自治 |
体から提供されていて、安心して働くことができるからです。 |
職業を持つ女性が安心して家庭を築き、出産できるという社会保障があるからこそ、女性の社会進出が可能となり、他の先進 |
諸国と比較して、高い出生率を維持できたのです。 |
うちの歯科衛生士さんも、こんな制度があったらな〜て言ってました。 |
●育児保障制度が出生率低下歯止めの最大の理由 |
フィンランドでは大半の女性がフルタイムで働いています。 |
しかも出産や育児のために退職するということはあり得ません。 |
これを支えているのが育児保障制度です。 |
フィンランドでは出産をすれば両親のいずれかが、子供が3歳になるまでの間に育児休業を取ることができます。 |
この期間中、雇用者はいかなる理由があろうとも解雇は禁止されていて、復職後も休暇前のポジションもしくは同等の職場に |
戻れることが保障されているのです。 |
さらに子供が学齢期に達するまで、「部分的育児休暇」を両親のどちらかが取ることができます。 |
この制度も育児優先という個人の権利として保障されています。 |
仕事をやめたくないから、出産年齢が高くなっている場合もたくさんあるんでしょうね。
|
●それだからこそできた虫歯予防 |
出産を控えた母親とその子供のケア、は各地方自治体で行われてい ます。 |
出産を控えた母親の大半は、自治体の健康保健センターに通い保健婦の指導を受け、妊娠期間中にはセンター所属の |
医師の診察を2 回受けることができ、それらの費用はすべて無料で提供されています。 |
さらに、健康保健センターの幼児・小児部門では、新生児から学齢期までの子供の健康相談が行われ、学齢期になると、 |
学校健康センターにそのシステムが移管されます。 |
しかも義務教育の9年間(小、中学校)は無料で医療が提供されるようになっています。 |
さらに18歳未 満を対象とした医療施設での医療提供は、7日を超えるものに対しては無料という保障制度があります。
|
また、歯科医療に関しても、出産を控えた母親と子供に関して、健 康保健センターと学校健康センターで、 |
無料で治療が受けられます。 |
■今回のポイントは、・・・・・ |
・フィンランドってどんな国? ・女性の社会進出について ・それをささえる制度について
以上今回の内容でした。 |
第3号は、いよいよフィンランドの虫歯予防の実情についてお話します。
最後までお読みいただきありがとうございました。 |