前回は少し恐いことを書きましたが、すべての物事には良い面と悪い面 があります。 |
フッ素の両方の面をよく知っていただき、上手に使っていただ けたらと思います。 |
今回紹介する方法は、比較的安全に行うことのできるフッ素利用法です。 |
歯科医師、衛生士の監督のもとに行われるのであれば、安心して利用して いただける方法なのですが、ご心配な点がございましたら、 |
かかりつけの 歯科医師にご相談ください。 |
当院でも随時メールにて、質問うけたまわっ ております。 |
さて、それではフッ素の使い方の実例を、いくつか挙げていきましょう。 |
●歯面へのフッ素塗布 |
これはフッ素配合のジェル状の薬剤を、歯の表面に塗る方法です。歯が生 えてから2〜3年は、一番虫歯になる危険性が高い時期ですので、 |
この期間 に、比較的高濃度のフッ素を作用させることで、高い虫歯抑制効果が得られ
ます。 |
日本でも広く行われている方法で、歯科医師、歯科衛生士が、歯科医院や 保健所、幼稚園、小学校などでおこないます。
|
歯は順番に生えてきますので、乳歯が生え始める1歳ごろから、最後の永 久歯(親知らずは除きます)が生えてくる13歳ごろまでが、対象になりま
す。 |
普通は年に2〜3回実施します。 |
●フッ素洗口 |
これはフッ素塗布よりも、濃度の薄い薬剤で、うがいをする方法です。 |
「濃度が薄いのなら、効果も弱いのでは?」と思われるかもしれませんが、 その分、回数を多くおこないますので、フッ素塗布以上の効果が |
あるといわ れています。 |
薬剤の濃度により、毎日行うものと、週1回行うものがあります。 |
比較的 簡単にできる方法ですので、ご家庭や学校などで、費用をかけずに、手軽に
おこなえるという利点があります。 |
対象年令は、うがいのできるようになる4歳ぐらいから(飲みこんでしま うといけないですからね)、14歳までが効果的な時期だといわれています。
|
●フッ素配合歯磨剤 |
フッ素の入った『はみがきこ』のことですね。 意外に思われるかもしれ ませんが、フッ素の入った「はみがきこ(以下歯磨剤と呼びます)」が |
多く なってきたのは最近のことなんです。 |
1980年代には、歯磨剤全体の10%程度しかありませんでしたが、最近では85%にまで増えてきました。 |
フィンランドでは早くから、市場の99%のシェアを、フッ素入りの歯磨剤が占めていて、ほかの欧米諸国でも90%を超えています。 |
実は、日本は、先進国の中で過去20年の間、虫歯が唯一増えてしまった 国なんですが(最近は減っています)、これはフッ素入り歯磨剤の |
普及が遅 れてしまったためだといわれているんです。 |
●フッ素を上手に使う上での要点 |
今回紹介した方法に共通する一番大事なことは、「飲み込まないこと!!」 です。 |
もちろん現在出回っている製品は、多少飲み込んでも危険がないように 濃度や容器に入れられている量、一度に使う量など計算されているのですが、
|
小さなお子さまに使う際には飲み込まないように、よく教えてあげて、十分練 習させてから、使うのがよろしいでしょう。 |
☆フッ素を使うのはお水でブクブクができるようになってからです。☆
|
■今回のポイントは・・・・ |
・フッ素にも利点、欠点 がある ・フッ素はブクブクの練習をしてから!!
以上今回の内容でした。 |
最後までお読みいただきありがとうございました。 |