はじめまして。 たにざわ歯科クリニック 院長 谷澤 和紀と申します。
私がメールマガジン「まぐまぐ」に連載していたものを
  ホームページ用にリメークして登場させました。
注意事項
◎一般の方向けの内容なので、厳密な医学用語は使用してい ません。
医学的な専門性から考えた場合、妥当でない表現があると思いますが、
 なるべく平易な表現を使用するようにしてい ます。
◎体の状態は個人によって異なっています。
◎現在治療中の方は かかりつけの主治医と相談をしてください。

 第21号 「虫歯の進行を止めるお話」

さて、今回は虫歯の進行止めに使うお薬のお話です。  
みなさんが子供の頃、または御自分のお子さんが
 歯科医院でこの薬を 塗られたことがあるかもしれません。  
一般的に『サホライド』と呼ばれているこのお薬は、
 虫歯の部分に塗る と、虫歯がそれ以上進行するのを防いでくれます。
このようなすばらしい効果を持っている反面、虫歯のあった部分を
 まっ 黒にしてしまうという欠点も持っているお薬です。
サホライドは正式には『フッ化ジアンミン銀』という化学物質です。
その名の通り、フッ素と銀の化合物(混ざった物)です。
このお薬が虫歯になってしまった部分に染み込んで、
 抗菌作用や歯を硬く してそれ以上溶け出さないようにします。  
虫歯部分に銀イオンが染み込んでしまうために黒く着色してしまうのです。
黒くならなければもっと使いやすい薬だと思うのですが、
 現在のとこ ろ、まだそういうお薬はないようです。  
どのような場合に使うのか、というと、まだ削ったりなどの治療ができ ない、
 小さなお子さんの場合ですとか、奥歯にまだ軽度の虫歯があるけども
 削らずに様子をみたい場合などに使います。
また、進行を止めるだけですので、経過を観察していくことが必要とな ります。
定期的に何回か塗ると効果的です。
いずれにしても、サホライドを塗った歯は、
 ずっと真っ黒のままになっ てしまうので、乳歯の虫歯に使うことがほとんどです。  
サホライドを使う場合の注意としては、皮膚に付いてしまった場合も
 黒く着色してしまうことです。
歯科医師も注意して、他の部分に付かないように治療を行いますが、
 お子 さんが急に動いてしまった場合に唇やそのまわりに付いてしまうことが
 まれにあります。
その部分はだんだん黒くなってきますが、1週間位で 黒い色はとれてきます。
そのときは申し訳ありませんが様子をみてくださ い。
今回のポイントは・・・・
 ・虫歯の進行は止まりますが、黒くなります。 以上今回の内容でした。
 最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 第1号  予防の時期『3 ・6 ・12の法則』
 第2号  フィンランドという国を知ろう
 第3号  フィンランドの虫歯予防事情
 第4号  『フッ素は毒!』って本当?
 第5号  フッ素の正しい使い方
 第6号  フッ素はどうして虫歯を予防するの?
 第7号  『ハミガキコ』の話
 第8号  フッ素洗口とは?
 第9号  子どもの歯並びが気になり始めたら
 第10号  歯並びが悪くなる原因(前編)
 第11号  歯並びが悪くなる原因(後編)
 第12号  なぜ虫歯になるの? パート1
 第13号  なぜ虫歯になるの? パート2
 第14号  なぜ虫歯になるの? パート3
 第15号  「砂糖」のお話
 第16号  「だ液のお話」
 第17号 「だ液と虫歯の関係」
 第18号 「三つの輪のお話」
 第19号 「溝を埋めるお話」
 第20号 「麻酔のお話」